6/19の日記
今日は仕事を休んで病院へ。
今までとは違う科を受診しようと思い検索したところ近所にはなかったので電車に乗って出かけた。
昔からほとんど病院とは無縁の生活だったこともありいまだに病院へ行くこと自体が恐怖だというのに、移動中電車の中でこれから向かう病院のクチコミを読んだら不安をあおる書き込みばかり目について今からでも引き返そうかと思ってしまったけれど、なんとか病院へたどり着いた。
街の小さなクリニック的なところではなく複数の科がある大きめの病院というのもあまり受診したことがないので「うわ、病院だ」という感じだった。
待合室も空いていてそこまで待たされることもなく、呼ばれて診察室に入るとけっこうなおじいさんがいて、これまでの経験上おじいさんの医者はあまり優しくない気がしていて身構えてしまった。
「今日はどうしました?」みたいなセリフで診察がはじまるとすぐに「おや?」と気になった。
おじいさんがパソコンのキーボードを一生懸命左右の指一本ずつで叩いている。
その一生懸命な姿に、「ちょっと、これはまずいのではないか」と感じた。
質問されたので答えようとするとおじいさんは「あーちょっと待って」と私の話を遮って入力作業に集中しており、もちろんブラインドタッチとかいう段階ではないのでひとしきりキーボードをたたいたあとで画面を確認していた。
他の病院ではどうなのかわからないけど、お医者さんが入力しているPCのモニターはお医者さんの前ではなく患者である私の方を向いている。
これって患者に見せる用の画面なのだろうか。
見ていて良いものなのかわからないまま目の前の画面で展開されるおじいさんの苦労。
本当に、これは入力するための助手を雇った方がよいのではないか? というレベルで、視線を落したまま間違えて文字を打ち続けたり誤変換していたりするさまを、私は見ているけれど本人は気づいていないという状況が何度もあって、これは間違えた瞬間つっこんだ方がいいんだろうか、とか、一連の文章の中に誤変換があったら「あれ? 違うな」とか言いながら文末からすべて消していって再度打ち始めるので「いやカーソル持って行ってそこだけ消して!」と教えてあげた方がいいんだろうか、とか考えていたらだんだんおかしくなってきてしまった。
その後紙に書きながら症状を説明してくれる時にはさらさらと鉛筆を滑らせながら流暢に話し始めてまた笑えてきた。
この先生にPCを使わせるのは何かをものすごくロスしているような気がするのだけれど、それでも自分の度重なる入力ミスにイライラしたりすることもなく悠然とPCの業務をこなすおじいさんがなんだかとても良かった。
私がものすごく急いでいたりもっと深刻な病状だったりしたらそうは思えないかもしれないけれど、今日は「あー、おもしろかった!」と思いながら病院をあとにした。
帰りに少しだけ公園を散歩した。
よく訪れていた場所は数ヶ月ぶりでもあまり久しぶりと思えない。
でも緑の濃さが数か月前とは明らかに違っていた。
雨の森で緑の海におぼれるような感覚があった。
仕事を休んでしまったものは仕方ないから時間を有効に使えばよいものを、ずっと仕事のメールをチェックしながら気もそぞろにプライムビデオでドラマを見ながら午後を過ごした。
日曜の再放送を待たずに「愛していると言ってくれ」は見終わってしまった。
「東京ラブストーリー」はあと1話まで進んだけれど重たいので一気には見られなかった。
最近ドラマの中の来ちゃった女に理解を示す自分がいる。
東京ラブストーリーのさとみもそれはいらいらはするけど、人間悔いのないように生きるしかないじゃんね。
おわり。