7/11の日記

きのうの日記でクラシック音楽のことを書いた流れというわけではないけれどプライムビデオでリストに入れてあったドラマ「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」を見はじめた。

NYの交響楽団を舞台にしたドラマで、クラシックを扱いながらもお上品でも優等生的でもなくまあまあ下世話でガチャガチャしている感じ。

基本ドタバタ劇だけれど、音楽関係に簡単にぐっときてしまう私は時折涙ぐむような場面もあった。

天才指揮者のロドリゴのキャラがとても魅力的で気に入った。

ところでロドリゴを演じているのはガエル・ガルシア・ベルナルだったんだけど、私はこの人の出演作を見た記憶はないにもかかわらずなぜ顔と名前が一致するんだろう。覚えていないだけでどこかで認識することがあったのかな。

クラシック関係の物語だと金色のコルダとかのだめカンタービレとか好きだけど、この辺りは音楽を志す若者の物語だったりするので、このドラマの音楽の世界で生きている大人たちの描かれ方も興味深かった。

何話だったか忘れてしまったけれどオーボエ奏者のヘイリーがオーボエを始めてみたいという中年男性に指導するエピソードがあって、結果としてその男はまああれだったんだけど、最初のレッスンでヘイリーがオーボエを手にした男性に「これであなたは音楽を奏でられる」みたいなことを言ったのが印象的だった。

そうか、楽器を手にすればその時から誰でも音楽を奏でられるのか。

楽器が手元にありながら理由をつけて触ろうともしない私には響くセリフだった。

やはり事態が落ち着いたらギター教室を探してみようか……とはいえ気持ちだけでは金銭面の問題はいかんともしがたいのだった。

それから最近モーツァルトのレクイエムを聞いていてこの合唱に参加できたらどんな心地かなと想像したりもしていた。

学生の時合唱部に所属していたからあの自分が消えて音の中に溶け込み陶酔するような感覚はなんとなく記憶に残っている。

これもまた探せば大人の合唱サークルなどいくらでもあるのだろうけど、どうせ練習もできないし、とできない理由を見つけて忘れようとしている。

やりたいことが思い浮かんだ時「明日自分が死ぬかもしれない」という設定で自分を追い込んで考えることがあるのだけれど音楽に関してはそこまでではないような気がする。

というより私には「これをやらなければ死ぬときに後悔する」というような差し迫ったものは何ひとつない。

 

おわり。