7/10の日記

しばらく日用品か食料くらいしか買い物をしていない。

不要不急の買い物を先延ばしにしていたら元々少なかった物欲が壊滅状態になってしまった。

それでもふいにあれがほしいな、買いに行こうかなと頭をよぎることはあって、だけど朝出勤して仕事をしているうちにすべて霧散してしまう。

今日も帰りに何かを見て帰ろうと思った記憶はあるのだけれどそれが一体何だったか思い出すことができず、仕方ないのでそのまま帰宅することにした。

駅から出ると気分が良かったのでぐるっと遠回りして歩いた。

夕方と夜のわずかの隙間、天気の良い日には空が美しく染まるしそうでない日には厚い雲が時間をも覆い隠す。

風はごうと鳴り、イヤホンから聞こえるバロック音楽とよく合った。

時々思うことだけれどクラシック音楽の作曲家たちもまさか数百年後に文化も宗教も違うこんな遠い地で自分の曲を聴いて感極まる女の存在など想定していないだろうなと。

仕事に疲れて歩くマンションなどの立ち並ぶ住宅街で聞いてもこんなにしっくりくるというのが不思議で仕方ない。

西洋以外の文化圏のクラシック好きたちも自分たちの世界の景色の中で調和を感じているのかな。

思考がまとまらなくなってきた。

今日のような美しい時間のことを表現できる文章力がほしい。

 

おわり。