秋の奈良旅 2
秋の旅、さっさとまとめないと冬になってしまう…
1日目のつづき。
春日大社国宝殿を見終え、行程的にこちら方面を選んだのだからそのまま東大寺や奈良公園あたりを回るのが正しい時間の使い方だろうに、こみ上げる欲望を抑えきれず夕方の気配が濃くなる中平城宮跡へ移動してしまった。どうしても我慢ができなかった。
時間的に施設などは閉まってしまうとして、敷地内には何時でも入れるのかどうか、どれだけ検索しても確信を持てる答えが見つけられず非常に困ったので検索でここまでたどり着いた同士のためにはっきり言いますけど、門が閉まった後も普通に入れます。こんなとこたどり着く人まずいないだろうけど。
平城宮跡に着いたのはちょうど日が沈む頃だった。
夕日と遣唐使船。
前回北西から入ってしまい後悔したので今回はちゃんと南から入ったけど、朱雀門は閉じてしまっていた。
人もまばら。
門の横を通って線路を渡る通路も閉じられる寸前だった。
平城宮跡の敷地内を線路が走っているのがとても良い。
電車は何本も通過したけど撮り損ねた。
線路とすすきと夕空と、どこの田舎にもある風景かもしれないけど「ここは1300年前の都」と思ったらとんでもなく尊く思える…
大極殿まで近づけるものか不安だったけど全く問題なしだった。
何度見てもこの存在感…まだ二度目だけど…
ガラスに反射する夕日とライトアップが昔の人の見た光景との違いかな。
日もすっかり暮れて、ふと見ると西の空がものすごいことに…
奈良の空に鳳凰が舞い降りた的な…他にどういう言葉で表現したらよいかわからないけどちょっとすごかったな…鳳凰とか四神とか奈良の各地でよく見る図案だけど、こんなことってあるんだ…
こういうのを見ると、龍とかもだけど想像上の生き物ってやはり自然からインスピレーションを受けているんだなと実感する。
夕日が沈むところに間に合わなかったのを残念に思っていたけど、こんな光景を見られたからもうそれで十分…
誰もいないのをいいことに、シルバニア撮ったり大極殿に愚かなシルエットを映してワーイとかやって遊んだ。
鳳凰も去った…
まだそれほど遅い時間ではなかったけど、平城宮跡は想像していた数倍暗かった。
暗い屋外を歩くのは大好きで、暑くも寒くもない夜の空気も最高だったけどあまりにも、足元すら見えないほどの闇だったため歩き回るのはこのへんで諦めた。
出口にたどり着くことすら簡単ではなく、もう一生ここから出られないのでは…とか言いながらさまよい歩いていると、そんな闇の中を地元のランナーや買い物帰りの自転車の人が颯爽と走り抜けたりする不思議な空間だった。
闇に身を置いてみたい疲れた現代人にもおすすめ。
ただ、事前に出口の場所は把握しておくべき。
私は二度目だからいいけどはじめて訪れた妹は施設の類が一切見られず気の毒だった。
また行かなければ。
1日目おわり。