伊豆の旅 7

旅の記録の続き。

意地でも最後まで書くぞ。

 

フリーきっぷはできる限り乗り倒すことに興奮を覚える貧乏性のため、今回もできるだけバスで長距離移動したい気持ちはあった。

伊豆半島の南端の石廊崎や半島の西側に行くバスに乗れたらいいなあとなんとなくは考えていたんだけど、やはり本数の少なさが気になってしまった。

伊豆急下田駅のバスターミナルをうろついていたら、ちょうど発車を待つバスがあって、ええいままよと飛び乗った。

地図で見ると目的地はすぐそばだったのでもったいないかなと思ったけど、これが大正解。

 

ここまで前日からの1日半のうち何回「これは現実か?」「信じられない」とひとりで呟いたかしれないが、バスがちょっとした山道を越え、海岸が見えた瞬間またしても「信じられない」が出た。

 

白浜海岸。

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いや、だってだって、こんな色の海がありますか?

本当に信じられなかった。

これは青というより碧なのかな…と考えて、これまで生きてきて、自然の中で今見ている色がなんていう名前なんだろうと考えることなんてあっただろうかと思った。

砂浜も美しい。同じ伊豆半島なのに、朝見た砂浜と砂が全く違っていた。

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もうすでに足は限界っぽい感覚があったけど、近くに神社があることを知って歩いて向かった。なんかもう足とかどうでもよくなってた。

 

白浜神社。

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もう春が来ていた。

 

拝殿のあたりはごく普通の神社だったけど、本殿への参拝経路がなかなか特徴的で神域が守られている感じがあって、私はひとり海と森を感じながら、神様のことを考えたりした。

 

ネットの画像か何かで見た海辺に立つ鳥居を実際に見たかったんだけどそこへ行く道が見つけられず、砂浜に戻ってから遠くに見た。もう一度行ってみる余力はなかったので。

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風がとても強かった。砂がバシバシ当たってくるので、首に巻いていた防寒用のストールで砂漠の民みたいに顔を覆って歩いたのがとても楽しかった。

ここでは服も荷物も全身砂にまぶされて、帰宅してから何日か過ぎてもまだこの時の砂が出てくることがあって、そのたびにこの海を思い出した。とても良かった。

 

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 いつまでも見ていられそうだったけどバスの時間があるので戻った。

 

バスの窓から見た海もまた驚きだった。

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こんな色ってある?

もう何もかも現実と思えない。

 

また下田に戻り、一瞬遠い行き先のバスに乗ったけど帰りが不安になって停留所2つか3つ分乗って降りたり、乗ってしまった分街の中を歩きながら駅に戻ったり、時間を無駄に使いながらやはりあとは伊豆急の駅のどこかで楽しんで帰ろうと決めた。

 

次が最後。

つづく。